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不動産投資

不動産投資における「4P」・基本編

不動産経営の基本
不動産投資における「4P」

事業を成功させるには戦略が重要で、不動産経営も例外ではありません。不動産は資産価値がゼロになる心配はありませんが、収益を上げるには適切な計画を立てて運営していくことが必要になります。そのための戦略理論をご紹介します。

適切な戦略を立てて不動産の価値向上へ

経営や事業戦略に関する理論は、主に海外から流入したものを中心に数多くあります。事業を始める際には、参入する市場を理解し現状を分析して対策を立てますが、産業界ではマーケティング(市場分析)や経営戦略の導入が一般的です。
落語で「大家といえば親も同然、店子といえば子も同然」というフレーズが良く出てきます。長屋を舞台にした江戸時代の庶民の暮らしが目に浮かびます。現代の不動産経営においても人と人の心の通い合いは大切ですが、適切な戦略を立てて不動産の価値向上に努めることが求められます。

「4P」は不動産経営で有効な戦略理論

数ある経営理論、市場戦略のなかで不動産経営に適合するもののひとつが「4P」です。「4P」とは流通(Place)、製品(Product)、価格(Price)、販売促進(Promotion)の頭文字をとったものですが、不動産経営では流通は「立地」、製品を「物件」と読み替えます。
アパート・マンション経営で最も重要だといわれるのが立地(Place)ですが、新築物件の場合に限られます。中古物件の場合は、当たり前のことですが、既に物件はそこにあるので場所探しの必要はありません。新築のマンションあるいは戸建ての場合、「どこに」建てるかを考えなくてはなりません。

その際、「誰に」「何を」「どのように」提供するかを検討します。先に立地を決めて、あとから顧客ターゲットを絞るのか。あるいはその逆か難しいところですが、狙いを具体的に立てることが重要です。例えば標準世帯と呼ばれる「夫婦・子供2人」を顧客ターゲットにすれば、自ずから立地が絞り込まれるでしょう。立地を考えることは、経営する際の事業領域を選定することにほかなりません。

物件(Product)は、ズバリ建物です。賃貸物件では部屋の間取りはもちろんのこと、部屋の位置(階数、角部屋、南向きなど)、部屋の中の設備(バス・トイレ・キッチン)、また屋外の駐車場の有無、駐輪場のスペースなどの設備といった基本情報は、入居希望者にとって必要不可欠です。

肝心なのは、設備が清潔で適切に使用できる状態にあるかどうかという点です。近隣には競合相手も少なくありません。比較して劣っている状態であれば、リフォームや改修を実施することが必要です。最近では防犯やプライバシー保護の観点からオートロックになっているかどうかも選択の決め手の一つになっているので、費用対効果を考えて設備投資をするべきでしょう。

物件の質向上を図れば賃貸経営は安定します。顧客が求める品質の空間(部屋)を提供し、より長く入居してもらうことが不動産賃貸事業の重要なポイントだからです。一般に単身世帯で4年、ファミリータイプは5年といわれており、これを延ばすのが不動産投資のカギになります。

「不動産テック」活用して販売促進を

価格(Price)は家賃、入居(募集)条件を指します。部屋を探す場合、最も重要な要素になるのが家賃。というのも、入居者にとって収入はすぐに増えないからです。払える家賃の範囲は収入に応じて決まります。部屋を貸す際の価格ですから、家賃は近隣の同じタイプの家賃と同水準に収れんする傾向にありますが、入居条件は差別化できるポイントです。
敷金や礼金などの設定をどうするか。また最近では入居後数か月家賃を取らない「フリーレント」の事例も増えています。これは、できるだけ早期に入居してもらって空室期間を短くし、稼働率を維持する狙いから生まれています。家賃の引き下げは、すでに入居者がいる場合は不公平になるので簡単にはできません。しかし当初一定の期間は家賃をゼロにして早期入居を促し、実質的に家賃を値引くことで成約させたいからです。家賃の値下げは物件の価値を低下させるため、こうしたフリーレント方式が増加していると思われます。

販売促進(Promotion)は、ある意味では立地と並んで不動産賃貸経営でキーポイントになるものです。賃貸経営は多くの場合、選任媒介契約を結んで良好な関係を維持してきた馴染みの不動産業者に、募集から管理までの一切を任せていると思われます。これまではそれで事足りていたかもしれません。

しかし時代はインターネット全盛の時代に入り、入居者の生活様式は様変わりしており、住まいに対する感覚も変化しています。21世紀の時代に相応しいマンションやアパート経営には、ITを積極的に活用した販売促進活動を展開することが求められます。

不動産業界では、既存の不動産業務にITを取り入れた「不動産テック」という新たな商品・サービスが登場しています。多くの不動産賃貸物件ポータルサイトが競うようにインターネット上で閲覧されていますし、スマートフォンなどの携帯電話を使って入居希望者が現地に足を運ばなくても自宅で居ながらにして内見できるサービスや、不動産仲介の店に行くことなく入居申し込みを電子データで完結させるシステムが登場しています。

賃貸物件は、独身者・家族世帯にかかわらず物件探しに休日を取られがち。競合が多い不動産賃貸経営は、より良い設備や環境のもとで物件を維持管理することも重要ですが、入居の契約がなければ、絵に描いた餅。売れないことには話になりません。入居希望者が契約しやすい環境を作ることは、賃貸経営における販促活用の「キモ」のひとつです。ビジネスでは最後の仕上げ、契約成立のことを「クロージング」と呼んでいます。販売促進(Promotion)は、不動産賃貸経営では成約のための最後の一押しになります。

このように、ターゲットになる顧客に対して4Pを適切に組み合わせることが不動産賃貸経営の成功の秘訣といえるのではないでしょうか。

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