人生の岐路にサービスを提供する。

- 2020.05.07

李沅俊(ロイド)さん(写真左)
西山洸さん(写真右)
株式会社HYPERITHM

人生の岐路にサービスを提供する。

2018年11月にMID POINT入居。
外国人人材紹介会社。主に新卒の韓国人へ日本企業就職支援サービスを提供。
今後は台湾・中国人(漢字圏)向けにもサービスを拡大予定。

お二人が起業するまでには、どんな経緯があったのでしょう?

ロイドさん:韓国で大学を卒業し、ベンチャー企業で半年間働いた後、2016年に来日しました。大手クッキングスタジオグループに就職し、人材派遣・人材紹介する会社で外国人人材の開拓を担当するなかで、日本の外国人人材紹介マーケットの成長の可能性に魅力を感じたのです。例えば、韓国の新卒者の間では日本での就職がブームになっているのに、日本の人材会社は自分たちの持つ求人情報とうまくつなげられていない。求人情報はあるけれど、人材へのつなげ方を現地独特の文化にカスタマイズできていないんですね。でも、僕は後輩など優秀な新卒の人材ネットワークを持っていて、その人達をベースに日本の会社にアプローチできる。それで、日本に慣れたら自分の事業をやりたいと思っていたのもあって、起業しました。

西山さん:僕は、「人材に限らず、東アジアの中で人の流動をもっと増やせたらいいな」と思ったことがキッカケです。東アジアの人同士、お互いがもっと日常的な存在になれればいいな、日常の中に普通に中国や韓国があるといいな、と。そうしたらお互いの国に持っているイメージと、本来の姿とのギャップを埋められるのではないかと思ったんですね。もともとそんな想いを持って外務省で4年弱働いていたんですが、自分のやりたいことを自由にできないことに我慢できなくなり、「外に出て行かなきゃ!」って出てきちゃった。 彼(ロイドさん)とは別々に人材の仕事をしていたのですが、共通の友人を通して付き合ううちに「同じ方向を向いているな」と感じて、一緒に起業することになりました。

「殴り合いしてそれで分かり合ったとかあったら、面白かったのにね」と、“なれそめ”を聞かれても特別なエピソードが浮かばないほど、すんなり共同運営が始まったお2人。

仕事をする上で、起業家であるお二人はどんな点にこだわっていますか?

ロイドさん:人材紹介というのは人の人生に関わる事業なので、その人の人生に大きな影響を与えてしまうということを重く受け止めています。「わざわざ海外に来て就職したのに……」ということにならないように、気をつけていますね。

西山さん:僕も同じなんですが(笑)。僕は、何事においても価値を作りたいんです。自分の一挙手一投足が、世の中のためになっていなかったら面白くないなって思っていて。自分たちが引き合わせたことによって、送り出した人や受け入れた企業さんにとって、必ず何かプラスがあって欲しいんです。嘘の情報でブラック企業に入れちゃうなんて絶対ありえない。自分たちがやったことによって世の中に不利益が生じるのは本末転倒です。

では一方、ライフスタイルにおいて大切にしているのはどんなことでしょう?

2人とも7~8時間しっかりと睡眠を取っているそう。「仕事して、寝て……それしかしてないですね。そのほかは……」と、今は仕事ベースの生活。

西山さん:本を読むようにしています。僕、感情の起伏がけっこうあるんです。事業をしていると、大志は抱きつつも現実はうまくいかなかったり、人間関係でもめたりする。それで、いろんな人たちの価値観を知るのって大事だなと身をもって実感して。いろんな価値観みたいなのを追い求めて、小説を読んでいます。あとは、単純に共感できる小説を見つけたいというのもあります。

ロイドさん:僕は移動時間が本当にムダだと思っていて、交通に時間をかけたくないんです。ここから目黒駅は歩いても10分くらいですけど、いつもタクシーに乗る。その分、もっと仕事したいんです。そのほかは、近くのジムに登録して意識的に運動をしようと思っています。

拠点にMID POINTを選ぶにあたって、どんなことが決め手になりましたか?

ロイドさん:とにかく自宅から近いことです。もともとは麹町に事務所を構えていたのですが、通勤に1時間半くらいかかっていた。この時間をセーブしたかったんです。でも麹町にはワンルームの物件がなく住まいを移せなかった。その点、MID POINTは自宅から歩いて10秒で、まさにうってつけでした。

西山さん:近さって超重要です。僕もMID POINTの最寄駅である東急目黒線・不動前駅から2駅なので近い。以前は通勤に1時間かけていましたが、仕事場が近いって1番いいです。この辺にはこういうオフィスがないんですごくいいですね。ラウンジも好きです。

毎日夜中過ぎまで仕事をしているというお2人。時には朝までという日もあるそう。

お二人は、MID POINTをどのように使っていますか?

西山さん:僕ら2人とも完全夜型なのですが、ラウンジは夜から終了時間まで心地良く使っています(笑)。

ロイドさん:会社の表札代わりに、一番初めに名刺を部屋の扉に貼り出しました。そうしたら、それを見た周りの方も貼ってくれるようになったんです。それでほかの人材紹介業の方を見つけてメールしてみたところ、すぐにFacebookの友達申請がきたんです。それでこのラウンジでお話しをしました。そこは日本人を日本企業に紹介する会社なので、事業内容がかぶるわけでもなく、クライアントになるような日本の企業を紹介してもらいました。ほかにも、MID POINTを運営しているコスモスイニシアのコミュニティマネージャーから同社のホテル事業の人事の方につないでいただき、面接まで進んでいるケースもあります。
一つの事務所で単独でやっていると、他社の人とつながりを作るのはなかなか難しいけれど、ここはどんどん話が広がっていくのでいいなって思っています。司法書士の方もいらっしゃるので、今度登記の関係で相談しようかと思っているんです。

今後、MID POINTでどんなことをやっていきましょうか?

西山さん:日韓のベンチャー企業を集めて貸し切りイベントを開催するとか面白いかな。入居者だけがつながるというのはもったいないので。そういう外に開けたMID POINTのような場を作るっていいなあと思っています。会社としては、今後中途採用で数人を増やしたいですし、別の分野も展開していきたい。例えば観光なんかも事業化して、将来的に事業の軸を増やしていきたいですね。

ロイドさん・西山さん:そうしたら、フロアごと借りたいですね(笑)。

西山さん:せっかくいろいろな人がいても、ほかの人のブースに直接ノックするのはなかなか難しいこともあるので、コミュニティマネージャーさんにうまくニーズのマッチングをしてもらえたらいいですね。まさに人の間に立つMID POINT!という感じで(笑)。

時間効率を優先した職住近接+αのMID POINT――これからも多様な事業の真ん中に立って働く人々と共に進化していきそうです。

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