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発想のNext2017.10.16

社会課題 「ライフスタイルの多様化」に対して、私たちが取り組んだこと

コスモスイニシア「グッドデザイン賞」16年連続受賞!!

グッドデザイン16年連続受賞 グッドデザイン16年連続受賞 image

※イニシアクラウド渋谷笹塚(2017年竣工)※イニシア葛西/ポケットベース(2017年竣工)

2017年度は集合住宅部門で2プロジェクトが受賞

「イニシアクラウド渋谷笹塚」「イニシア葛西/ポケットベース」

受賞プロジェクト応募カテゴリーA2-02-03 集合住宅

「イニシアクラウド渋谷笹塚」(新築分譲マンション)

東京都渋谷区幡ヶ谷に建設された新築分譲マンション。大きな空間を扉や引戸で仕切ることによって住まい手が自由に場の用途や動線を選択し、デザインできる住空間を実現したプロジェクト。

「イニシア葛西/ポケットベース」(新築分譲マンション)

東京都江戸川区東葛西に建設された新築分譲マンション。住空間の中へ「ポケットベース」という多層空間を生み出し、寝る場所、遊ぶ場所、収納などさまざまな使い方や過ごし方のできる場を提案したプロジェクト。

受賞プロジェクト概要

「イニシアクラウド渋谷笹塚」(東京都渋谷区、集合住宅)

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「場の用途」と「動線」を住まい手が自由にデザインできる住まい

当プロジェクトは、住まい手が自由に場の用途と動線を選択し、デザインできる住まいを提案しました。構造計画や水回りコア配置を整理し、間仕切り・扉の位置や納まりを工夫することによって、住まい手が最大限自由に空間の広さや動線を設定できるように設計しました。

INITIA CLOUD

「‘柔らかさ’のある住まい」をコンセプトとした「INITIACLOUD」シリーズは、世界で活躍する佐藤オオキ氏が代表を務めるデザインオフィスnendoの監修により誕生しました。開放的な大きなスペースを基本として、扉を開け閉めすることにより、ひとつのスペースにひとつの使い方だけではなく、複数の用途を持たせることができます。

自由なデザインを考える工夫

基本設計については、平均専有面積85㎡超、約12mというワイドスパン住戸に。その上で柱・梁型が室内に出ない構造計画とすることで、場の用途に応じて自由に空間をデザインできる空間構造としています。

制約を取り払う水回りレイアウト

配管の都合などにより、間取りに制約をもたらす水回りコアを、住まいの端に集約。それによって、変化に対応できる空間を広く確保し、より自由度を高めています。

部屋の大小も自分でデザイン

大きな空間を引戸で仕切ることにより大小の個室も設定できます。また、大きなワンルームとして使うときのために戸袋を残さないウォールドアを採用しました。

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  • 動線を選択できる
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  • 居場所を選択できる
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  • 関係性を選択できる
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審査員評価ポイント※審査員による評価コメント

ワイドスパンを採用し、梁を出さないよう駆体を整理し、水周りを壁側によせることで、空間の自在な変化を担保している。近年、ライフスタイルの多様化から間取りの可変性へのアプローチは様々にみられるが、可動間仕切りなどの副次的要素によるものが多い中で、間口、構造、設備というもっとも基本的な要件でそれに答えている点は、多いに評価できる。それによって、使い勝手だけでなく、居住者間の関係性を選択できるようになっていることもよい。

「イニシア葛西/ポケットベース」(東京都江戸川区、集合住宅)

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住空間に平面だけでなく高さ方向の用途・居場所を与えたデザイン

住まい手のライフスタイルや志向性の多様化に対応するための住空間の提案として、これまでの間取りは、平面的な空間の配置、空間どうしのつながり方に重点が置かれていました。『イニシア葛西』は、住空間(インフィル)の中にさらに「ポケットベース」という立体的なインフィルを導入することにより、住まい手どうしの居場所や居心地、関係性、距離感などを住まい手自らが選択できる「空間」を提案しました。

協業によって生まれた空間

ライフスタイルの多様化に応えるため、mihadesign一級建築士事務所とのコラボレーションにより住空間に多層的な行為を生み出し、居心地を多様化する空間デザインを採用しました。「ポケットベース」はベッド、机、いす、収納を立体的に構成し、ベンチにもなる小さな階段で上下を行き来できるなど、住まい手によって自由に使い方、居場所を選択できます。

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審査員評価ポイント※審査員による評価コメント

従来のマンションの各住戸は、用途に応じて壁で仕切られるだけであった。設計というデザインが平面的な操作にとどまっていた。 しかし、この「ポケットベース」は、従来的な設計手法に対して、高さ方向のあたらしい次元を与え、その結果、異なる用途や行為を融合している。デザインが切り開いたあたらしい地平である。遊び心をくすぐる形で訴求する方法もうまい。供給側としては勇気のある取り組みでもある。今後の展開にも期待したい。