
住む人の温もりと
美味しいご飯のある街
(約300m/徒歩4分)
取材・撮影(2024年11月)
2023年に下北沢からここ祖師谷へ移転オープンした“シェア型”書店「BOOKSHOP TRAVELLER」は、新刊を取り扱う街の書店である一方で、本に関わるさまざまな人がスペースの一角を借りて、場所をシェアしながら出店もできるユニークなスタイルの本屋。店主の和氣正幸さんに、祖師谷への移転理由や街の魅力についてお聞きしました。
なんでしょうか。
ことです。

“みんなで作る本屋”をやりたくて、本屋のアンテナショップを始めました。出店者に一定の大きさの箱スペースを貸し出し、そちらで思い思いに本を販売していただくスタイルです。祖師谷は本屋がない状態が数年続いていたそうで、オープン当時は多くの方にとても喜んでいただけました。なので、街の本屋としての役割も果たすべく、新刊も取り揃えています。


選んだ理由を
教えてください。
出店したかったからです。
前のお店が手狭になったことがきっかけで移転を決めたのですが、次に出店する場所はもう少し下町っぽいところがいいなと思っていました。そんな折、候補の一つだった祖師谷で間取りも広さも条件にぴったりの物件を見つけたんです。結果的に、ご近所の方はみんないい人ばかりで、祖師谷にお店を出して大正解でした。
実際の祖師谷に
違いはありましたか?
とおりの街でした。

5〜6年前、友人の展示を見に祖師谷を訪れた際にすごくいい街だなと思ったのですが、その印象はそのままに解像度が高くなった感じです。商店街は昔ながらの元気な個人店と新しい魅力が入り混じった気持ちいい活気に満ちていて、それでいてどこかのんびりとした雰囲気もある。きっと、駅前広場の開放感も大きな要素になっているんでしょうね。
楽しいところですね。

美味しいお店や素敵なカフェ、ベーカリーがたくさんあり、のんびり過ごせる公園も多いので、散策するにはもってこいの街だと思います。ちょっと足を伸ばせば砧公園や世田谷美術館もありますしね。いいカフェといいパン屋といい本屋があったら、いい街だと私は思っています。条件は満たしていますよ。
砧公園(約2,040m/徒歩26分)
世田谷美術館(約2,680m/徒歩34分)
独立書店の存在をもっと多くの人に広めたいとの思いで始めた「本屋を紹介する本屋=本屋のアンテナショップ」。壁に連なる木箱を貸し出す“シェア型”スタイルを取り入れた店内には、和氣さんが取り揃える新刊のほか、本屋・作家・出版社・同人誌の著者など、本を愛するさまざまな人が持ち寄る書籍や関連グッズが所狭しと並びます。2階にはワークショップやZINE※を作れるスペースもあり、落語会など多彩なイベントも随時開催。本屋を目当てに各地を訪ねる「ブックショップトラベル」というカルチャーを広める発信基地としての活動も行っています。
※ZINE:個人または少人数の有志が、非営利で発行する自主的な出版物のこと。



住所:世田谷区祖師谷1-9-14
営業時間:12:00~19:00
定休日 : 火曜・水曜
※掲載の写真は全て
2024年11月取材時に撮影