前回は「住まい探しの総仕上げ、"契約"までの流れ」と題して、欲しい物件が決まってから売買契約を結ぶまでの手順をご紹介しました。
「ここまで来たら、住まいはもう自分のもの!」と、気持ちも高まります。でも実際に住まいが引渡されるまでには、まだまだ確認事項や手続きが残っています。例えば、竣工前に販売する新築マンションでは、契約が終わっても建物はまだ建設中ということもあり、完成を待って実際の住まいを確認します。このほかにも、引渡し前にやらなくてはならないことは意外とたくさんあるものです。
そこで今回は、売買契約後、住まいの引渡しまでの一般的な流れや、やるべきことをご紹介します。
(※「住まい探しの総仕上げ、"契約"までの流れ」も合わせてご覧ください!)
売買契約を結んだからといって、住まいが自分のものになったわけではありません。このタイミングでは、住宅ローンは事前審査の状態ですし、登記のような法律上の手続きや保険の加入もまだです。せっかくの新居ですからインテリアにこだわりたい方も多いと思いますが、実際の住まいがまだ確認できない段階です。
新しい生活を始めるためには、これらを一つひとつクリアしていくことになりますが、そもそも何をするのかわからない方も多いと思います。
そこで、売買契約後に必要なことをまとめました。大きな考え方として、「住まいの購入や入居に必要な手続き」と「新しい暮らしを始めるための準備」に分けられます。
住宅ローンをご利用の場合、売買契約完了後の大切なステップが「住宅ローンの契約」です。
このタイミングでは、すでに売買契約を結ぶ前に「住宅ローン事前審査」を受けていますが、本審査は正式に住宅ローンを申込むために行われる審査です。この本審査に通過したらいよいよ住宅ローンの本申込みを行ない、金融機関と「金銭消費貸借契約」(金銭を借り入れて、その金銭を消費し、借入額と同額の金銭を貸主に返済する契約)を交わします。コスモスイニシアでは、弊社提携銀行の住宅ローン・全期間固定金利型住宅ローン「フラット35」をご利用される場合は、お申込みの金融機関又は営業担当者がご案内します。
また、住宅ローンで住まいを購入する際は「団体信用生命保険」への加入が融資の条件となっています。この保険は、万一ローンの支払い中に借主が亡くなった場合に、残りの残債を保険金で支払うものです。この手続きも行われます。
弊社では、インテリアや暮らしに関わるさまざまなアイテムをご覧いただき、ご相談やお申込みを承る「インテリアオプションフェア」を開催しています。
マンションギャラリーなどで開催される物件単独の販売会(4回程度)のほか、いくつかの物件の合同販売会(年10回程度)を実施しています。プロのインテリアコーディネーターがコーディネートしたプランをセレクトしたり、独自のコーディネートも可能な「ホームデコレーションサービス」のご相談やお申込みにも対応しています。
なお、お申込みいただいた商品は、鍵のお引渡しからお引越しまでの間の納品となります。このため、引越し日を検討される際にはご注意ください。
※物件により開催の時期が異なる場合があります。
「防災セミナー」は、マンションに安心して住み続けていただくために、防災への取り組みをご説明するセミナーです。
首都圏の物件を対象(2022年12月現在)に、弊社が独自で開催しています。このセミナーでは、万一の際の住まいを中心とした地域の被災想定、自宅避難のために確認しておくこと、共助の役割、街とのつながりなど、あなたと大切な人の命を守るための防災とコミュニティについて理解を深めていただけます。
※物件により開催の時期が異なる場合があります。
「入居手続き会」は、今後のスケジュールの確認から、引越しの日時の申込みまでをまとめて行う、まさに入居に必要な手続きを行う会です。
入居手続き会では、次のようなことを行います。
ここでの確認や手続きはどれも重要です。わからないことや気になることは、納得がいくまで質問してください。また、住まいの権利関係を法的に明らかにする「登記」に必要な書類も求められますので、忘れずにご用意ください。
いよいよ、待ちに待った住まいとの初対面の日、「内覧会」です。内覧会と言うと住まいの見学会のようにも聞こえますが、実際は完成したご契約住戸のチェック会とも言える重要な会です。
そのため、弊社の担当者はいうまでもなく、施工会社のスタッフも立ち会って住戸の仕上がり状況を確認します。専門家の方に同行してもらい、一緒にチェックしていただくことも可能です。もしも、施工上の不備や傷など、気になるところがあったら、小さなことでも遠慮なくご指摘ください。手直しをしたうえで、後日確認の会が設けられます。
また、内覧会では住戸内の設備機器や共用部施設についてのご案内もあります。
内覧会では、もう一つ、やっておかなくてはならない重要な作業があります。それは、インテリアを検討するための「採寸」です。内覧会の後は鍵引渡し後まで住まいに立ち入ることはできません。このため、実際の住戸で採寸をするチャンスはこのときしかないのです。内覧会終了後は退館時間までご契約住戸で採寸が可能です。
その際のポイントと用意しておくと便利なものをまとめました。
最後にちょっとした注意ですが、住戸内のトイレは使用できません。また、飲食もご遠慮いただいています。エアコンも稼働していないため、体温調節しやすい服装でお越しください。
内覧会が終了すると「鍵お引渡し会に関する書類」が送付されます。引渡し会当日に提出する書類があるため、あらかじめ記入・捺印してお持ちください。
その他の書類についても重要事項が含まれていますので、必ずお読みください。
続いて、「残代金・諸費用支払いについて」または「精算について」のお知らせが送付されます。確認のうえ、対応が必要な場合には期日までに振込等を行います。
ようやく念願の住まいが手に入る瞬間が近づきました。住まい探しの最後のステップ、「鍵引渡し」です。
「鍵引渡し」は文字通り住戸の鍵一式をもらい、生活を始める会ですが、それ以外にも、鍵引渡しに関する書類の提出、残代金・諸費用のお支払いの確認(お振込の確認が取れていない場合)なども行われます。鍵の引渡しを行うのは基本的に名義人の方ですが、何らかの都合で名義人以外の方が手続きをする場合は、委任状が必要になります。
鍵引渡し時に必要なものは、印鑑、「鍵お引渡し会に関する書類」に同封されている鍵受領書、管理に関する連絡等の書面、代理人手続きの場合は委任状、印鑑証明書、代理人の本人確認資料、代理人の認印等となります。なお、鍵の引渡し日は、住宅ローン融資の実行日や登記のタイミングの関係で平日に開催されます。
さあ、鍵が引渡され、ようやく住まいが自分のものになりました。あとは引越し予定日を待つだけですね。
いかがですか。売買契約を結んだら、住まいはもう自分のものになったように感じるかもしれません。しかし、ご覧いただいた通り、鍵の引渡しまでには、まだまだ手続きや確認事項など、やらなくてはならないことが沢山あります。
引越しまでの大きなタイムスケジュールをイメージして、スムーズな住まい探しにお役立てください。
2022年12月時点の情報です。