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専門家に聞くシニアの暮らし方 専門家に聞くシニアの暮らし方

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高齢期を迎えるにあたり、
幸福長寿を目指した
「これからの暮らし方」を
「高齢期の暮らしの専門家」に聞きました

人生100年時代を
健康長寿で過ごすために
必要なこととは
フレイルを予防して
健康寿命を延ばしましょう
未だ終息が見えない新型コロナウイルス感染症。出歩く機会が減少し「フレイル」リスクを高めているという。
そこで、公衆衛生学・老年学がご専門の村山先生にフレイルが及ぼす影響と予防方法についてお伺いしました。

2021年7月27日

村山 洋史 氏

2021年7月撮影

東京都健康長寿
医療センター研究所
社会参加と地域保健
研究チーム・
研究副部長
(テーマリーダー)
村山 洋史
2009年東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(保健学博士)。東京大学高齢社会総合研究機構、ミシガン大学公衆衛生大学院を経て、20年東京都健康長寿医療センター研究所・専門副部長、21年より現職。
12年日本公衆衛生学会奨励賞、15年(公財)長寿科学振興財団長寿科学賞、20年日本疫学学会奨励賞など受賞歴多数。著書に「つながりと健康格差」(ポプラ社)。
2009年東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(保健学博士)。東京大学高齢社会総合研究機構、ミシガン大学公衆衛生大学院を経て、20年東京都健康長寿医療センター研究所・専門副部長、21年より現職。
12年日本公衆衛生学会奨励賞、15年(公財)長寿科学振興財団長寿科学賞、20年日本疫学学会奨励賞など受賞歴多数。著書に「つながりと健康格差」(ポプラ社)。
フレイルとは?
はじめに「フレイル」について
お聞かせください。
「フレイル」というのは心身機能や生活機能など、日常生活を送るための機能が低下した状態で、健常な人と介護が必要な人の中間ぐらいの状態と定義されています。我々が行った全国の調査では、65歳以上の高齢者の中で8.7%の方が「フレイル」に該当し、40.8%の方がフレイルの前駆段階である「プレフレイル」の状態だという結果が出ています。「フレイル」の一番の要因は歳をとることです。何もしなければ加齢により多くの方が弱っていくので、それをいかに先送りにするかが大切だということですね。
概念図イラスト

出典:Murayama et al., Arch Gerontol Geriatr,2020
概念図イラスト

フレイル予防に必要な事とは
加齢の他に、どういった要因が
「フレイル」に影響しますか。
我々が行った研究成果では「喫煙」「高血圧」「抑うつ」などの要因がみられました。しかしこれらは、若年期や中年期でも健康リスクとして知られています。高齢期に特有的なのは「低栄養」「低体力」「社会とのつながりの減少」の3要素です。中でも「社会とのつながり」は健康行動の根本にあるもので非常に重要です。例えば誰かが誘ってくれたら運動を頑張れるかもしれないし、友人や家族と一緒なら食事も楽しくて沢山食べられるかもしれません。もちろん全ての要素が必要なのですが、「体力」と「栄養」を下支えしているのが「社会とのつながり」と言えますね。
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コロナでつながりは減少
「社会とのつながり」が
持ちにくい状況になったことでの
影響はありますか。
新型コロナウイルス感染症流行の第2波の只中であった2020年8月に行った社会的孤立に関する調査では、特に高齢者の孤立度合いが増えていて、コロナに対する不安や孤独感が高く出る結果となりました。つながる方法としてバーチャルな手段もありますが、人は社会的な動物と言われるとおり、実際に交流したり関わったりしないと満足感が得られないんです。コロナ禍で生じたつながりの欠如は、解決すべき課題だと思います。
出典:Murayama et al., Int J Environ Res Public Health,2021

出典:Murayama et al., Int J Environ Res Public Health,2021

つながり不足が
原因の健康リスク
孤独が与える脳への影響
つながりが不足すると生理学的にも
影響があるのでしょうか。
我々の脳の中には身体に痛みを感じると活性化する「前部帯状回」という部位があります。孤独を感じている方のMRIの脳画像を撮ったところ、同じ箇所が活性化していました。つまり孤独を味わうと肉体的な痛みと同じくらいのダメージが脳にあるということです。身体の痛みであれば短い間だけかもしれませんが、孤独な状態というのは長く続くのです。その結果ストレスが高まり血管や血圧に影響し、心疾患や脳血管疾患、認知症など血管が影響する病気にもなりやすいと言われています。
逆に「良いつながり」は人を健康で幸せにすることが分かっています。ハーバード成人発達研究所は次の3つの教訓を提示しています。
『①社会的なつながりは有益であり、一方で孤独は命取りになる②大切なのはつながりの数や有無ではなく、その質である③良い関係性は身体だけでなく脳も守ってくれる』
人とのつながりが多い人は少ない人にくらべて幸せを感じやすく健康で長生きでした。また50歳で人間関係に満足している人は80歳になっても健康的だったそうです。他者と親密な関係を持っている人は、そうでない人に比べて80歳になっても記憶力が低下しにくいという結果もあります。つながりは健康や長寿に加え、幸福感や脳にも良い影響を与えるのです。
Eisenberger et al.,Science,2003

Eisenberger et al.,Science,2003

何故つながりが、
大きな影響を与えるのでしょうか。
大切なのはメカニズムです。例えば助けてくれる人や色んなことに誘ってくれる人がいたら、運動を頑張ろうと思えたり、食事が楽しかったりして、それが健康に良い影響を及ぼすのです。また人とのつながりがあったら、その中で小さくても自分の役割を持つことができると思います。それが生活のハリや生きがいにつながって、健康に影響するのです。また笑うことが健康によいことは医学的にも分かっています。誰かと一緒なら自然と笑う機会も増えるのではないでしょうか。
健康寿命を維持して
イキイキ過ごすために
必要なのは環境ときっかけ
シニアのためのサービス付き
分譲マンションについて
ご意見を伺えますか。
積極的に行動をするのが苦手な人は環境を変えて、つながりやすくするのは大事なことですね。例えばご近所づきあいが長らく無かった人が急に地域のつながりを作ろうとしても、なかなか難しいと思います。そういう場合は環境を変えることは一つの方法かと思います。無理なく人とつながれる居住環境やサポート体制が考えられたマンションであれば、自然なきっかけがもらえて凄くいいと思います。身近で心配事を解決できるのは便利で安心なことが多いのではないでしょうか。
社会的なつながりが健康によい影響を与えるというのは日本だけでなく世界中の研究で明らかです。人間が生きていく上で必要な機能が色々ありますが一番難しい機能が「役割を持つ」機能で一番最初に失われていくと言われています。人とのつながりの中で「人の役に立っているな」と思える機会を持てることが大切です。例えばお茶を出すとか何かを貸してあげるとか小さなことでいいんです。気負わず楽しんでいただければと思います。
グランコスモ武蔵浦和 イベント写真(2019年11月撮影)

グランコスモ武蔵浦和 イベント写真(2019年11月撮影)

川口 雅裕 2022年12月撮影
Advisor
川口 雅裕
NPO法人「老いの工学研究所」理事長
一般社団法人「人と組織の活性化研究会」理事
よくある疑問
解消BOOK

よくある高齢期の暮らしの疑問を○×形式の
クイズにしました。
解答と共に専門家の解説がご覧になれます。

動画で見る

気になる疑問だけ見る

  • Q1
    慣れた生活環境を続けることが長寿の秘密である?
    A1
    正解は×です

    これは高齢の方はよくおっしゃいます。
    住み慣れた場所にずっと住み続けたい気持ちはわかりますけども、刺激を失うとか利便性も失うということで早く危険な状態になって行く。
    早めに住み替えて、楽しく充実した暮らしが送れるところに早く住み替えて、そこを住み慣れた場所にしていくという発想が今からの超高齢化社会には重要です。

  • Q2
    高齢者の事故の約8割は住宅で起きている?
    A2
    正解はです

    高齢者の事故は自宅の中で起こっています。
    広すぎる家で段差があって2階とかに上って、あるいは雪下ろしとかたりして滑って転ぶ、あるいは温度管理ができていない環境で、風呂場と寒い部屋を行き来して脳梗塞や心筋梗塞を起こす。これがその事故のほとんどなんですけども、そういう意味では古い自宅、広い自宅は危険なので、高齢期の体にふさわしい住宅に住み替えた方がいいということが言えます。

  • Q3
    90歳を超えると大多数の方は自立生活ができなくなる?
    A3
    正解は×です

    介護保険事業報告というデータから見ますと、90歳を超えても要介護2以上、ちょっと自立生活が難しい方は46%ですので90歳を超えても半分以上の方が自宅で自立生活が可能というのがデータにあります。当然85歳から上の人たちは自立生活が不可能な人は4人に1人、23%に過ぎません。

  • Q4
    健康寿命とは70歳半ばである?
    A4
    正解は×です

    よくCMとかで男性72歳、女性76歳と言われますけどもこれは全世代調査で、高齢者にとっては意味がない。65歳を超えた人の平均的な自立生活期間っていうのは大体20年ぐらいなので、高齢者になって、あとどれぐらい健康でいられるかというのは20年ですから約85歳だというふうに考えて頂いていいと思います。

  • Q5
    都会で暮らす方が田舎で暮らすより長寿傾向にある?
    A5
    正解はです

    理由は三つ考えられます。一つ目は、体調が急変した場合に病院などが近いので、何かのときにすぐ助けてもらいやすいポイントになる。二つ目は、利便施設ですね。スーパーなどですけれども、これも近くにありますので、実生活が継続しやすい。三つ目は、人がたくさんいますから、集いの場、交流の場に簡単に行くことが出来る。この三つが健康寿命が長くなっている理由ですね。

  • Q6
    高齢者は若者との交流を求める方が多い?
    A6
    正解は×です

    年を取れば取るほど、同世代の方との交流を望む人が多い。簡単に言いますと、孫が帰省して帰ってきた。その時にそれは一番楽しいけれど2日目は疲れる。3日目はクタクタになる、4日目は死にそうになる。こんな風に言われる方もいますけども、そんな声が象徴していると思います。

シニア向け分譲マンションを
ご購入された方の声

「人とのつながりがある」
「コンシェルジュが親切」といった
実際の購入者4名の声を伺いました。

動画で見る
幸福長寿と
住まいの関係とは

幸福と長寿を両立させるためには
何が大切なのか
「高齢期の暮らしの専門家」に
住まいとの関係を聞きました。

動画で見る

動画まとめ 3つのポイント

POINT-1

幸福長寿の新方程式を
意識しよう

一つはやはり安全な環境に住まないといけないということです。
体調の変化や万一の事態に備え、すぐに助けてくれるような人がいることやそういうことがそもそも起こりにくい生活環境にすること。
「どこに住むか」これが大事です。

もう一つ。楽しいとか充実しているとかワクワクするっていうのがハピネスに繋がるわけですから交流があって一緒に趣味を楽しめたり、一緒に運動をしたり、どんどん趣味を一緒にやって楽しくなってくるようなそういう仲間がいる環境、交流がある環境。
「どういうふうに暮らすか」という生活習慣。

「どこに住むか」と「どう暮らすか」。これの掛け算が幸福長寿に繋がっていくと思っています。

動画シーン
POINT-2

幸せの4因子を
大切にしよう

例えばやってみようとか、何とかなるっていうポジティブと楽観は、これは周りに人がいて一緒にやるからこそ感じられる気持ちだと思います。そのため、集まって住むことにより、4因子の三つが極めて実現しやすくなると思います。

もう一つの「マイペースで」ということ。
老人ホームのようないわゆる集団生活を強いられてしまいがちなところだとなかなか許されないかもしれません。しかし、分譲マンションは主体的に自分の意思で行動できるので、マイペースでいることもできる。

集まって住むということと住み方がシニア向けの分譲マンションでは自由だということから

この4因子がこのシニア向け分譲マンションでは極めて実現しやすい
環境にあるというふうに考えています。

動画シーン
POINT-3

先を見据えて
「住み慣れた環境」にしよう

高齢期には何のストレスもなく住み慣れた場所で最後は暮らしたい、
何のストレスもなく自由に気ままに自分らしく暮らしたい、これは誰もが願うことだと思います。ただ、考えてもらいたいのは、高齢期っていうのは20年も30年も、場合によってはもっと、あるのです。

危ない環境でいつ何が起こるかわからないような環境、あるいは衰えやすい環境で30年も住んだら駄目だと思うのです。

いい高齢者住宅に住み替えて住みなれたという気持ちを持って
20年、30年を暮らせた方が良いのではないかと、それが一番思うことですね。

動画シーン
シニアの「安心・安全」と
「アクティブ」な暮らしを提案する
ザ・福井タワー イニシアグラン

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