CONCLUSION
「シェア」の研究結果

「シェア」するライフスタイルの活発化により、多様な価値創出の形が生まれている。

いく、つながる、またいく(帰る)。

シェアを基盤とした居住スタイルの特徴として、継続的な行き来をしていることが挙げられる。初めの頃は「場に行く」ことが目的であったが、継続的に行き来することによって、「場に行く」だけでなく、そこに住む「人」に会いに行くことや場で過ごす「時間」、場で経験する「コト」へと目的や価値が変換されていく。このような行き来の繰り返しが、やがて地域とのつながりや愛着を生み、「帰る」という感覚へと変化を遂げる。

シェア型の居住スタイルに期待される価値

シェアを基盤とした居住スタイルは都市生活者だけでなく、地方生活者や地方自治体にも好影響をもたらしていたことが、これらの研究からわかってきた。

地方生活者にとっての価値

  • 自分の住む地域の魅力の再発見による誇りや愛着の醸成
  • 新たな価値観や情報の獲得

都市生活者にとっての価値

  • 普段とは違うコミュニティへの参加
  • 新たな自分の気付き
  • 閉塞感からの解放
  • 故郷という感覚の醸成

地方自治体にとっての価値

  • 地域の情報の拡散による認知度向上
  • 来訪者数とリピーターの増加
  • 地域の活性化
  • 地域自治体の魅力の発見