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押小路橋周辺(現地より約520m 2024年5月撮影)

押小路橋周辺(現地より約520m 2024年5月撮影)

SPECIAL CONTENTS

寺町SIDE

京都の日々の暮らしにあるものに出会う。気づく。慈しむ。
それが御所南寺町SIDEの暮らし。

AREA GUIDE

「寺町」と呼ばれる
ユニークなエリアを
ピックアップしてご紹介。
創業400年を超える老舗から、新しくできたお店までが集まる寺町エリア。
体に染みわたる湧き水の味。鼻先をくすぐるお香の薫り。色鮮やかな京野菜。
歩くたびに出会い、暮らすたびに親しみ深くなっていく。
そんな五感を満たすお店の数々をご紹介します。

京料理 二條ふじ田(現地より約220m/2024年10月撮影)

京料理 二條ふじ田(現地より約220m/2024年10月撮影)

01
京料理 二條ふじ田
薫玉堂 寺町店(現地より約180m/2024年10月撮影)

薫玉堂 寺町店(現地より約180m/2024年10月撮影)

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薫玉堂 寺町店
白鳳堂 京都本店(現地より約170m/2024年10月撮影)

白鳳堂 京都本店(現地より約170m/2024年10月撮影)

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白鳳堂 京都本店
01 京料理 二條ふじ田
京料理 二條ふじ田(現地より約220m/2024年10月撮影)

京料理 二條ふじ田(現地より約220m/2024年10月撮影)

京料理 二條ふじ田(現地より約220m/2024年10月撮影)

京料理 二條ふじ田(現地より約220m/2024年10月撮影)

京料理 二條ふじ田(現地より約220m/2024年10月撮影)

京料理 二條ふじ田(現地より約220m/2024年10月撮影)

名水と素材の持ち味を引き立てた、端正な京料理
「やさしくてまろやか。すんなり身体に入っていきます」。京料理に欠かせない水について語るのは、店主の藤田敏晴さん。「趣味の菓匠 二條若狭屋」の次男として生まれ育ち、家業を継ぐのが当たり前とされる京都で、「次男なので自由がきくうえ、和菓子とベースは変わらない。日本料理の道に進むのは自然な流れでした」と話します。木屋町の寿司割烹の名店で修業し、平成11(1999)年に29歳で独立。気持ちを新たに、店を構える地として選んだのは、名水が湧き、実家にも近い二条通でした。この京都御所一帯は、名水が出ることでも有名で、「二條ふじ田」では厨房内に掘った井戸から水を汲み上げ、その清らかな水に合うよう昆布と鰹で出汁を引き、季節ごとの京料理に生かしています。

料理は昼・夜ともコース仕立てで、旬を盛り込んだ華やかな前菜から、吸い物やお造り、炊き合わせなどが続きます。ご飯がわりに登場するのが、修業先で技を磨いた名物「ちらし寿司」です。雅な絵付けのふたを開けると、海老や鯛、鮪などが彩りよく勢ぞろい。甘辛く味を含ませた刻み椎茸やもみ海苔を混ぜ込んだシャリの上には、両面をふっくら焼いた錦糸卵をのせて。どのコースにも付く、このちらし寿司に魅入られて通う常連客も多いようです。食後を締めくくるのは、ご実家の季節の和菓子とお抹茶。檜の一枚板の凛としたカウンター越しからうかがえる、藤田さんのやわらかな物腰と一品一品のていねいな仕事。ここにはおだやかな空気と時間が満ち満ちています。
京料理 二條ふじ田(現地より約220m/2024年10月撮影)

京料理 二條ふじ田(現地より約220m/2024年10月撮影)

藤田さんは料理が映える器の目利きにも精通。現在は家族4人で店を切り盛りしている。1階はカウンターのほか、テーブル1卓。お客さまごとに配慮されたひざ掛けには無病息災を表した六瓢箪が描かれ、記念に持ち帰る人も。
京料理 二條ふじ田(現地より約220m/2024年10月撮影)

京料理 二條ふじ田(現地より約220m/2024年10月撮影)

コース最後の和菓子とお抹茶でこころもゆるゆるとほどけて。この日の可憐な生菓子は、栗あんでつくった秋限定の「都重ね」。昼のコースは6,600円のみ。夜は11,000円と16,500円。
京料理 二條ふじ田(現地より約220m/2024年10月撮影)

京料理 二條ふじ田(現地より約220m/2024年10月撮影)

2階はゆったりくつろげる掘りごたつ式の個室が2部屋用意されている(4名以上で要予約)。琳派(りんぱ)・神坂雪佳(かみさかせっか)の作品など、藤田さんの祖父から譲り受けた貴重なコレクションがさりげなく飾られている。
SHOP INFORMATION
京料理 二條ふじ田
営業時間/12:00~14:00(LO13:00)(予約制/火・金・土のみ)、17:30~22:00(LO20:00)
定休日/水・日曜
電話/075-213-0511
京都市中京区二条通寺町東入ル榎木町76
http://nijo-fujita.com
02 薫玉堂 寺町店
薫玉堂 寺町店(現地より約180m/2024年10月撮影)

薫玉堂 寺町店(現地より約180m/2024年10月撮影)

薫玉堂 寺町店(現地より約180m/2024年10月撮影)

薫玉堂 寺町店(現地より約180m/2024年10月撮影)

薫玉堂 寺町店(現地より約180m/2024年10月撮影)

薫玉堂 寺町店(現地より約180m/2024年10月撮影)

現代の暮らしにふわりと香りを運ぶ、日本最古の御香調進所
寺町通に漂う上品な香りに導かれ、店内に入ってみると、かぐわしさがさらに深まります。こちらは、文禄3(1594)年創業の香老舗『薫玉堂』の寺町店として、2022年にオープン。西本願寺前の地で薬種商を営んでいたのが始まりで、日本最古の御香調進所として伝統を受け継ぎながら、時代に合わせた「薫り」をつくり続けています。代々伝わる調香帳(薫りのレシピ)には、熟成された香木や漢方に使われる植物といった天然の原料にこだわり、長い年月をかけて培われた独自の調香技術が記されているのだとか。

2016年からシリーズ展開しているのが、日々の暮らしに寄り添うカラフルでモダンな線香です。「美山のレンゲ」「祇園の舞妓」「音羽の滝」など京都の情景をテーマに、また「寺町705」「丸の内1933」など店舗ごとの香りも加わり、20種類以上がラインナップ。「細長いタイプなので、繊細なやさしい薫りが持続します。お好みの薫りで毎日を彩っていただきたいですね」と店長の上田さん。ほかにも、香袋づくりのワークショップや外部講師を招いたイベントを開催するなど、薫りが身近に感じられる、気軽な楽しみ方を提案しています。1日のスタートを爽やかに、あるいは午後の気分転換に、お風呂上がりや就寝前のくつろぎタイムに…と、折々の心持ちにフィットする香りで、部屋や気分を演出してみませんか。
薫玉堂 寺町店(現地より約180m/2024年10月撮影)

薫玉堂 寺町店(現地より約180m/2024年10月撮影)

店内で試し焚きできる線香1箱1,980円、水面に映る月の姿をイメージした「観月の香皿」6,600円。10本束の線香(1束396円~)を1,980円以上になるように組み合わせて購入することもできる(通い箱385円は次回以降持参すれば箱代不要に)。
薫玉堂 寺町店(現地より約180m/2024年10月撮影)

薫玉堂 寺町店(現地より約180m/2024年10月撮影)

2階のワークショップスペースでは、丁字、白檀、桂皮などの原料を自分だけのレシピで調合した香袋をつくる体験(約30分2,200円)ができる。そのほか、線香調香体験は5,500円(約1時間30分)も。いずれも予約制。
薫玉堂 寺町店(現地より約180m/2024年10月撮影)

薫玉堂 寺町店(現地より約180m/2024年10月撮影)

「印香や文香、ハンドクリーム、アロマキャンドルなど、薫りにまつわるオリジナル商品も数多く揃っています。いい薫りに包まれていると、気持ちよく働けますよ」と笑う上田さん。薬種商から始まり漢方を扱った老舗らしく、スタッフは全員白衣を着用。
SHOP INFORMATION
薫玉堂 寺町店
営業時間/10:00~18:00
定休日/水曜 ※祝日の場合は営業
電話/075–222–5860
京都市中京区寺町通二条上ル西側要法寺前町705–2
https://www.kungyokudo.co.jp
03 白鳳堂 京都本店
白鳳堂 京都本店(現地より約170m/2024年10月撮影)

白鳳堂 京都本店(現地より約170m/2024年10月撮影)

白鳳堂 京都本店(現地より約170m/2024年10月撮影)

白鳳堂 京都本店(現地より約170m/2024年10月撮影)

白鳳堂 京都本店(現地より約170m/2024年10月撮影)

白鳳堂 京都本店(現地より約170m/2024年10月撮影)

文字を書く、絵を描く、肌をととのえる。筆は自己表現の道具なり
筆の産地として知られる広島県・熊野町で創業し、2024年に50周年を迎えた『白鳳堂』。創業当時から「筆ハ道具ナリ」を胸に刻み、書道、絵画、工業用、そして化粧用の道具として、末永く使われる筆づくりと向き合ってきました。なかでも、化粧筆の生産は国内トップシェアを誇り、世界的なコスメブランドやメイクアップアーティストからも高い支持を得ています。

白鳳堂の筆はすべて自社工場で生産されており、職人の手仕事による一つひとつの工程を細分化することで、高品質で安定した仕上がりを実現。穂を切り揃えるブラシとは異なり、毛先を生かして表面全体を立体的にととのえる技術を工夫し進化させています。この毛先のクオリティこそが、筆の命。肌へのタッチやメイクの仕上がりを格段にアップさせるポイントです。

014年にオープンした京都本店には、明るく奥行きのある空間に大小さまざまな筆が整然とディスプレイされています。そのシリーズ、用途、毛質の実に多彩なこと。「「まるで美術館みたい」という声をよくいただきます」と話す店長の大里さんの言葉通り、じっくり吟味するお客さまの姿が印象的です。もちろん鑑賞するだけでなく、実際の肌ざわりや、コスメで使い心地を試すこともできます。「化粧筆はプロ向けでは?と敬遠する人もいらっしゃいますが、肌に当てると吸いつくようになじみ、ナチュラルからアートメイクまで幅広い表現ができます。実は誰もが“なりたい顔”をつくりやすいメイク道具なんです」。お店で使い方やお手入れの仕方をしっかり教わったので、筆づかいも仕上げも上達しますように!
白鳳堂 京都本店(現地より約170m/2024年10月撮影)

白鳳堂 京都本店(現地より約170m/2024年10月撮影)

自然光が射し込む吹き抜けや水盤をも設置され、白を基調とした開放感のある店内に。芸術的な高級毛筆や人気キャラクターとのコラボ商品も展示されている。建築家の岸和郎氏が設計し、「平成26年度京都景観賞 建築部門」奨励賞を受賞。
白鳳堂 京都本店(現地より約170m/2024年10月撮影)

白鳳堂 京都本店(現地より約170m/2024年10月撮影)

「白鳳堂 京都本店 朱軸セット」50,710円。パウダー、チーク、アイブロウ各1本、アイシャドウ3本&ソフトケース付き。白鳳堂のフラッグシップS100シリーズは、日本の伝統色が美しい朱色の軸で、末広がりで握りやすく手になじむデザイン。
白鳳堂 京都本店(現地より約170m/2024年10月撮影)

白鳳堂 京都本店(現地より約170m/2024年10月撮影)

「化粧筆だけで700種類以上、『こういうお化粧がしたいならこの筆』とおすすめできる豊富な種類が揃っています」と大里さん。芸術大学出身で伝統工芸への関心が高く、「職人さんの手仕事にも筆そのものにも誇りを持っています」と話す。
SHOP INFORMATION
白鳳堂 京都本店
営業時間/10:00~18:00
定休日/不定休、年末年始
電話/075-253-1245
京都市中京区寺町通二条上ル要法寺前町715-1
https://hakuho-do.co.jp/