CASE 1/ KLEIN GARTEN
笠間クラインガルテン

クラインガルテンとは、ドイツ発祥の農地賃借制度。「小さな庭」という意味で、笠間市では、町への移住者促進を目的に2001年に設立された、滞在できるロッジと入園者専用の菜園があり、そこで農業に関する指示・アドバイスを受けながら自由に農業ができる。

KLEIN GARTEN /笠間クラインガルテン 茨城県風間市 KLEIN GARTEN /笠間クラインガルテン 茨城県風間市

ストーリー

この施設に入居するための条件は2つある。1つ目に継続的に訪れることができるかどうか、2つ目は、人柄とコミュケーション能力だ。50区画ある農園は放置状態の庭が少なく景観が自然と整えられている他、入園者同士の助け合いや、散歩、夜の晩酌なども行われている。さらに地域の農家が農作業をレクチャーしたり、利用者と地域住民でゴルフをしたりなど積極的な地域との交流もあり、町と入園者の間で信頼関係が構築されている。これらの成果として、これまでに15世帯が農園を利用後に笠間市へ移住している。移住していない人も定期的に笠間市へ遊びに来るなど、市内外からの笠間ファンを増やすきっかけとなっている。

DATA

  • ・開始年度/2001年
  • ・年会費/400,000円
利用年齢層:40〜59歳 60〜歳 部類:滞在型 運営団体:自治体

視察報告

クラインガルテンの入園者は、都心と地方で生活を維持しながら二拠点居住を実現している。またバックグラウンドの全く異なる入園者同士で新たなつながりを形成し、利用後も笠間市に移住したり、交流人口の増加など地域にもプラスの影響を与えている。

コミュニケーションが好きそうな人にあえてコストをかけて採用し、入園者も積極的に農園を利用することで、自発性のある人が集まり、トラブルも少なく、地域住民とも良好な関係が導かれているのではないだろうか。